メタ認知

〖メタ認知する習慣をもつ〗


私は現在脳神経科学に関する本を読んでいます。もともと興味があったということもありますが、昔からどこかいつも感覚的で、自分の行動の動機や感じていることを他者に上手く表現することが思うようにできず歯痒い思いをしてきていて、そんな自分を理解したかったということがそもそものきっかけです。とはいえ、コーチングを始めるまでは持っていた本もただの本棚の肥やしになっていて、ここにくるまですっかり興味を失くしていたような状況だったのですが、今日はなんとなく、『メタ認知』について考えてみようと思います。


皆さんは『メタ認知』という言葉を聞いたことがありますか?ありそうでなく、分かっていそうで上手く説明できない方も多くいらっしゃるかもしれません。簡単に説明すると、自分自身を客観的に、俯瞰視している認知状態のことで、Wikiによると「ものごとの経験に対して正しい理解を行えているかなど、自分の認知行動を正しく知るうえで必要な思考のありかたをさす」とあり、カウンセリングなどでは、『思い癖』などをクライアントさんに認識してもらい、その上で考え方や捉え方を変えていく作業の一環などによく使われます。私自身、物事に対する見方が基本ネガティブで、例えばある出来事があったとして、何も疑うことなくプラスに考える性質の人もいれば、私はどちらかというとまずは疑ってかかるというところから始まる考え方の癖があります。簡単にいうとその出来事を通して起こりうるネガティブ面にまず思いが至ってしまうという感じでしょうか?心配性?とも例えられるかもしれません。それはそれで自分の一部で、そのようなネガティブスタートの性質も「リスク回避」という意味では決して悪いことではないし、騙されにくいというメリットもあります。ただこの癖は意識しないと疲れます。たまに、私があれこれ必要のないかもしれないリスク回避の心配をする中で、何も心配せず浮かれている人達が羨ましく感じたりすることもあるのですが、とにかく私はこういう自分を否定せず、ただ受け入れています。最近はあまり気にしないようにしていますが、それでも恐らく、無意識レベルで自分自身の状況やそこから何を感じているのかということは常にスキャンしていて、その感情は気にすべきか、気にするべきではないのかというようにふるい分をしているように感じています。


青砥瑞人さんが書いた『Brain Driven』という本の中にこのように書かれています。『「自分を高めるためにはまず必要なのはメタ認知」とあり、そして「 他人 が 見 て いる 自分 の 姿 と、 自分 に 見え て いる 自分 の 姿 は、 ほんの 少し ずれ て いる 可能性 が ある。 だからこそ、 主観的 な 自己 を 知る だけで なく、 客観的 な 自己 を 知る こと が 大切 な 学び と なる」。

メタ 認知 の 本質的 な 意義 は、 自分 の こと を 客観的 に、 俯瞰 的 に 見る こと で、 自分自身 の 脳 に 自分自身 について の 情報 を 書き込み、 それ によって「 自分 を もつ」 こと なので ある。 自分 の 感じ 方、 考え方、 振る舞い 方 を 知れ ば、 自分 で 感じ、 考え、 行動 する、 自律 的 な 脳 が 育ま れる ので ある』


現在、私はコーチングのセッションの中でこの『メタ認知』 をとても注意深く行っています。勿論、コーチとして自分を高めるためです。クライアントさんとのやりとりの中で、自分がどう感じていて、その感情はどこから来ているのか、クライアントさんに対する洞察も勿論なのですが、自分自身の反応、感覚、感情なども同時に確認してみるようにしていて、その上でつかんだ感覚をどのような質問に変換していくのかということにとても注意を払っています。慣れるまでは常にどこか緊張していたように思いますが、今ではわりに自然と出来るようになってきたようです。


そして、もう一つ重要なのは、自分自身を守るために行う俯瞰視作業。私は放っておくと常に感情が大きく動くたちで、簡単にいうとエンパスという部類に入るのですが、このエンパスで厄介なのは、他人の感情を自分の感情として捉えがちであるということ。他人との境界線をしっかりひき、常に確認しておかないと、他人の感情か自分の感情か分からなくなり、他人の感情であってもそのことに一日中左右されてしまいとても苦しい思いをします。生活を共にするほど身近な人に対しては尚のこと。流石に今では人との付き合い方をわきまえてはおりますが、それでも時に分からなくなることもあり・・・。そんな時私は目をつぶり、自分の身体から少し浮き上がったようなイメージをして(幽体離脱のような感じです😱)、自分が置かれている状況を上からお芝居を見るような感じで見つめるようにしています。そうすると、どんな感情もお芝居のワンシーンのように見えてきて、ストーリの当事者から第三者にとってかわることができ、何か問題があった際にはその最善の解決策が見えてきたりもします。これもメタ認知ワークの一つだと思います。


感情というのは振り回されると非常に厄介ですが、でもときに本当の自分を垣間見せてくれる大切な感覚でもあります。時々、沢山泣いたりすることも、無意識下に溜まった感情を「浄化」するという意味では大切な行動です。感情に蓋を出来る方(特別な理由もなくです)にとっては、常に意識するものでもないのかもしれませんが、 自分 の 感情 や 感覚 に 注意 を 向けるということは、いざという時のモチベーションアップや自分自身を守る上でとても大切な作業になりますので、日ごろから自分の感情や感覚に意識を向ける時間(メタ認知)を少しでももっていただけたら、いざという時にも、また人生を彩るという意味でも、約に立つのではと思います。今回はメタ認知の中でも特に感情に注意を向けることにフォーカスしてみましたが、自分を俯瞰視するということはあらゆる場面で役にたちますので、「なぜそうする(した)のか?」と常に一度立ち止まって、自分に問う姿勢を大切にしていただけたらと思います。


*引用文献 『Brain Driven』 青砥瑞人著

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